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家賃回収代行の分別管理
預けた家賃の分け方を確認

公開日:2026年10月11日 更新日:2026年10月11日 Lincloud Owners 編集部(宅地建物取引士)

この記事の範囲は賃貸オーナー向けの預り家賃の分別管理で、分譲マンションの管理組合・入居者向けは対象外です。契約前に口座の区分と帳簿の見本を示してもらい、契約書の記載と照合します。

この記事の結論
確認の入口

契約予定の会社に、登録の有無と預り家賃の管理方法を質問します。会社のお金との口座の区分、契約ごとの帳簿の判別方法を聞き、契約書案と照合します。

手元にそろえるもの
  • 契約予定の相手方と登録の有無が分かる資料
  • 預り家賃の口座と帳簿の管理方法についての説明
  • 分別管理の方法が記載された契約書案と参照先の別紙
確認を分ける理由

分別管理と家賃の回収・送金の保証は、確認する契約内容が異なります。保証の説明を受けた場合は、対象と条件を示す条項も担当者に提示してもらいます。

01預けた家賃は会社の財産と分ける

預かった家賃と会社の財産を分けて管理するイメージ

登録業者に求められる分別管理

賃貸住宅管理業法第16条は、登録業者に分別管理を求めています。対象は、管理受託契約に基づく管理業務で受領する家賃・敷金・共益費などです。

受領した金銭は、自己の固有財産や他の管理受託契約の金銭と分けて管理する必要があります。固有財産とは、ここでは会社自身に属する財産のことです。

担当者には、預ける予定の金銭すべての管理方法を質問します。家賃だけの説明なら、敷金や共益費にも同じ方法を使うのか、別の方法があるのかを確認します。

代行という名称だけで適用を決めない

「家賃回収代行」という呼び方だけでは、法の適用は判断できません。契約書案の相手方と説明資料の会社名を照合し、その会社の登録の有無と受託業務を質問します。

未登録業者にも法第16条が一律に適用されるとはいえません。登録がないとの回答なら、預り金の管理方法を聞いたうえで、業務内容と契約書案を示して専門家に適用関係を相談します。

初めて家賃を預ける場合は、分別管理の質問を委託前の確認に加えます。切替全体の準備は、自主管理から管理会社へ委託する際の確認事項で整理してください。

02分け方は口座と帳簿で確かめる

口座の区分と契約ごとの帳簿を照合するイメージ

会社の固有財産を管理する口座と区分する

施行規則第36条では、会社の固有財産を管理する口座との明確な区分を求めています。「預り家賃の口座を、会社自身のお金の口座とどう区分していますか」と質問します。

「専用口座」と回答されたら、預り金全体の口座か、自分の契約だけの口座かを聞きます。口座名義だけで判断せず、入出金する金銭の種類も説明してもらいます。

オーナーごとの別口座が必須とは限りません。口座の数だけで判断せず、固有財産の口座との区分と、帳簿で契約ごとの金銭を判別する方法を確認します。

帳簿でどの管理受託契約のお金か判別する

規則第36条は、どの管理受託契約の金銭かを帳簿で直ちに判別できる状態も求めています。「私の契約分は、帳簿のどの項目で判別できますか」と質問します。

帳簿の見本を示してもらい、契約名や管理番号が記載された箇所を確認します。物件名で管理する場合も、その名称から自分の管理受託契約を特定できるかを説明してもらいます。

管理画面や明細を示された場合は、その表示が帳簿のどの記録に対応するかを聞きます。口座に入った家賃が自分の契約分として記録される流れを、見本で説明してもらいます。

資料の提示方法や確認できる範囲は、契約や資料の内容によります。他のオーナーや入居者の情報を含む場合は、情報を伏せた見本などで説明できるかを相談します。

03契約書の分別管理の方法を読む

契約書の分別管理の方法欄を確認するイメージ

標準書式の頭書(7)と第10条を見る

国土交通省の賃貸住宅標準管理受託契約書では、頭書(7)が分別管理の方法の記入欄です。家賃・敷金・共益費など、預ける金銭について記入内容を確認します。

第10条は、受領した金銭をオーナーに引き渡すまで、頭書(7)に従って分別管理する規定です。会社の固有財産や他のオーナーの財産との分け方を、記入欄と合わせて読みます。

口座の区分と帳簿の判別方法が、契約書のどこに記載されているかを担当者に示してもらいます。別紙を参照している場合は、その別紙も受け取り、説明された方法と照合します。

標準書式はひな型で、実際の契約書では条番号や欄の名称が異なる場合があります。同じ番号がなければ、「分別管理」「預り金の管理」などの記載を探します。

分別管理の欄を確認したら、業務や報酬などの条件も契約書案で確認します。契約全体の確認項目は、管理委託契約書の読み方を参照してください。

空欄や曖昧な記載は契約前に質問する

「適切に管理する」などの表現だけなら、具体的な管理方法の記載を求めます。口頭で説明を受けた内容が、契約書案や参照先の別紙に反映されたかを読み直します。

回答は、該当する条項や別紙と一緒に保管します。契約書案が差し替わった場合は、合意した管理方法が最終版にも記載されているかを確認します。

空欄や説明不足だけで、個別契約の適法性を断定することは避けます。管理方法が分からない箇所は印を付け、回答と修正後の記載を確認してから契約を判断します。

04口座・帳簿・契約の説明を照合する

オーナーが分別管理の説明を照合する相談場面

確認先と質問をチェック表にまとめる

契約担当者に確認表を渡し、回答できない項目は預り金の管理担当者に確認してもらいます。回答と資料の該当箇所を同じ表に記録し、説明の食い違いを探します。

確認対象質問説明との照合点
契約相手・登録契約担当者に、契約する会社の登録の有無と、それが分かる資料を示してもらえますか。契約書案の会社名と、登録に関する資料の会社名を照合します。
預り家賃の口座管理担当者に、固有財産の口座との区分を説明してもらえますか。預り金の口座の用途を、契約書案に記載された管理方法と照合します。
契約ごとの帳簿管理担当者に、私の契約分を判別する帳簿の項目を示してもらえますか。見本の契約名や管理番号と、契約書案に記載された判別方法を照合します。
契約書・別紙契約担当者に、説明された方法を記載した条項と別紙を示してもらえますか。口座と帳簿の説明が、提示された条項や別紙の内容と一致するかを確認します。

表の横に、回答内容、資料名、確認した欄を書き添えます。食い違いがあれば双方の記載を担当者に示し、説明や契約書案の修正後に同じ欄を再確認します。

日々の入金確認を誰が行うかは、業務範囲の記載を担当者に示してもらいます。具体的な確認項目は、家賃管理を委託するときの確認事項で整理してください。

分別管理と回収・送金の保証を混同しない

保証があるとの説明を受けたら、保証する会社と対象の金銭を質問します。未払い家賃の保証なのか、受領後の預り金に関する保証なのかを、該当する契約で確認します。

分別管理だけで、預り金の元本・回収・送金が保証されるわけではありません。保証の有無や範囲は契約によります。保証の対象・対象外となる条件を記載した条項を提示してもらいます。

家賃保証の契約がある場合は、管理受託契約書と併せて手元にそろえます。保証の確認項目は、オーナー向けの家賃保証会社の記事を参照してください。

家賃が入っていないときは、入居者の未払いか、受領後の未送金かを担当者に確認します。滞納への対応時期は、家賃滞納は何日目から対応するかで確認してください。

回答後も判断できない点は、確認表に未解決事項として残します。契約書案・参照先の別紙・回答資料をそろえ、該当箇所を示して専門家に相談します。

05当社でできること・できないこと

できること

  • 管理をお引き受けする(全国/管理料は月額賃料の5%・税別・最低管理料なし)

できないこと

  • 現地・室内を見ずに、実際の賃料を確定させること
  • 空室が必ず埋まると保証すること
  • 分別管理だけで預り金の元本・回収・送金を保証すること
実際にお渡ししているレポートを、そのまま公開しています
架空の物件でお作りしたものを、原寸で全部お見せしています。空室の損失、賃料の位置、修繕の回収期間、売却の目安まで、A3一枚に入っています。

その修繕費が何か月で回収できるか、先に整理できます

お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。

LINEで管理の相談 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。
この記事について
根拠:[賃貸住宅管理業法 第16条](https://laws.e-gov.go.jp/law/502AC0000000060)(登録業者の分別管理)、[賃貸住宅管理業法施行規則 第36条](https://laws.e-gov.go.jp/law/502M60000800083)(口座の区分と帳簿による判別)、[国土交通省 賃貸住宅標準管理受託契約書](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001416011.pdf)(頭書(7)・第10条)。業務の範囲・報酬・報告の頻度は管理委託契約書によって異なります。実際の判断はご自身の契約書をご確認ください