オーナーズガイド›修繕とお金›家賃保証会社とオーナー
GUIDE / 修繕とお金の判断

家賃保証会社とオーナー
契約・保証範囲・変更の確認

公開日:2026年10月06日 更新日:2026年10月06日 Lincloud Owners 編集部(宅地建物取引士)

保証契約書と管理委託契約書を並べ、契約相手・保証範囲・継続条件を確認します。この記事の範囲は賃貸オーナー向けの確認事項で、分譲マンションの管理組合・入居者向けは対象外です。

この記事の結論
結論

保証会社が支払う条件と、管理会社が担う業務は契約によります。保証の請求先と手続の担当者を分けて確認し、それぞれの連絡先を控えます。

手元にそろえる資料
  • 保証契約書・約款・特約と、加入や更新の状況が分かる資料
  • 賃貸借契約書と、家賃・共益費などの契約条件
  • 管理委託契約書と、収納・送金の経路が分かる明細
変更前の確認

管理会社を変える場合は、対象の保証契約を示して保証会社に照会します。継続の条件と必要な手続について、書面やメールで回答を受け取ります。

01保証会社と管理会社の役割を分けます

入居者とオーナーを中心に契約相手を分けた関係図

保証契約と管理委託契約の当事者を確認します

まず、保証契約と保証委託契約の当事者欄を読みます。入居者が保証を依頼する相手と、オーナーに対して保証を負う相手を確認します。書類の名称や構成は契約によります。

管理委託契約では、管理会社が引き受ける業務の欄を確認します。保証会社への連絡を担当するという記載だけで、管理会社にも保証を請求できるとは判断しません。

契約・当事者役割請求先・確認先
賃貸借契約:オーナーと入居者家賃などの支払義務を定めます家賃の請求先と、受領窓口の指定を確認します
保証関係の契約:入居者・オーナー・保証会社保証の依頼関係と保証債務を定めます各契約の当事者と、保証履行を請求できる人を確認します
管理委託契約:オーナーと管理会社収納や報告などの受託業務を定めます業務の実施状況は管理会社に確認します

標準管理受託契約書第14条は、代理する業務を列挙しています。更新や修繕費用の負担、原状回復の協議には、事前の協議・承諾を求めています。ご自身の契約でも代理権と承諾条件を確認します。

同書式の第14条関係コメントは、対象業務が紛争となった場合の非弁行為の問題を示しています。入居者が請求内容を争う場合は、管理会社に対応状況を報告してもらい、交渉を委ねる前に弁護士へ相談します。根拠:[国交省・標準管理受託契約書](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001416011.pdf)。

物件を借り上げて転貸する契約は、ここで扱う保証とは区別します。契約の見分け方は、サブリースと管理委託の違いで確認できます。

収納代行の有無と家賃の経路を確認します

保証会社が収納代行も行う場合は、入居者の支払先とオーナーへの送金元を確認します。入金明細では、収納した家賃の送金と保証履行による支払いを区別する表示も確認します。

管理会社には、入金明細の発行元と照会窓口を聞きます。保証会社への請求を誰が行うかも確認します。オーナー自身の届出や承認が必要なら、提出先と使用する書式を控えます。

賃貸住宅管理業法第2条では、維持保全を伴わない金銭管理のみの業務は管理業務に含まれません。家賃債務保証のみを行う事業者も、その業務だけでは同法の賃貸住宅管理業の規律の対象になりません。第16条の分別管理義務は、同法の登録を受けた賃貸住宅管理業者に課されます。保証会社が管理業も兼ねる場合は、受託業務と登録の有無を確認します。根拠:[賃貸住宅管理業法](https://laws.e-gov.go.jp/law/502AC0000000060)、[国交省・制度解説](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/pm_portal/system_commentary.html)。

02保証範囲は契約書で確かめます

保証対象と上限や免責の確認欄を拡大したチェック表

家賃・共益費・退去時費用の対象を確認します

保証される費用は契約によるため、対象債務の欄と特約を読みます。次の表の費用が対象かを調べ、該当する条項を控えます。記載が見つからない費用は、保証会社に照会します。

確認する費用契約書で見る内容
家賃保証対象となる賃料と、対象期間の始まり・終わり
共益費・管理費家賃とともに保証されるか、別の条件があるか
原状回復費用入居者負担分が対象か、必要な合意書や精算資料は何か
残置物に関する費用どの費用が対象か、事前承認や手続の条件があるか
訴訟費用など対象となる費目・手続と、依頼先の指定や事前承認の有無

賃貸借契約で入居者負担とした費用も、保証対象とは限りません。退去時費用は、入居者負担の確定に必要な資料を保証会社に聞きます。精算書や合意書の指定様式があれば取り寄せます。

費用が保証対象でも、残置物の処分や紛争対応の権限まで得られるとは限りません。残置物を処分する前には、所有者の同意や必要な法的手続について弁護士へ確認します。

上限・免責・請求期限を確認します

支払いを制限する条件は、約款と特約を並べて確認します。説明資料と記載が違う場合は、適用される条項を保証会社に聞きます。回答は対象の契約番号とともに保存します。

管理会社が請求する場合は、提出日と受付結果の報告方法を決めます。書類の不足があれば、追加提出の担当者と期限を記録します。受付の完了と支払いの決定も分けて確認します。

滞納への初動や家賃管理の業務分担は、家賃管理を委託するときの確認事項で扱います。対応時期の整理は、家賃滞納への対応時期の記事を参照してください。

03更新条件と費用負担を確認します

保証契約の更新時期と費用負担を確認するための図

保証期間と更新手続きを確認します

賃貸借契約と保証契約の期間は、別々に確認します。賃貸借の更新後も保証が続くかは、保証契約によります。保証期間の条項と賃貸借の更新日を照合します。

自動更新の定めがある場合は、更新されない条件も読みます。解約の申出などで更新が止まる場合は、誰から誰へ通知するのかを確認します。不明な箇所は条項を示して保証会社に聞きます。

部屋ごとに保証契約の番号と更新状況を一覧に記録します。保証会社に確認した日と回答の保存先も残します。更新案内を受け取った段階と、手続が完了した段階を分けて記載します。

更新料の負担者と未更新時の扱いを聞きます

保証契約の更新料は、負担者と支払先を契約で確認します。入居者が負担する場合も、オーナーへの請求や立替の定めがないかを読みます。管理委託契約の費用負担欄も照合します。

更新料の未払いが保証に及ぼす影響は、契約によります。通知や催告の有無と、保証に影響する時点を保証会社に聞きます。管理会社には、未払いを把握した際の報告先と方法を指定します。

更新が完了しなかった場合は、その後の債務と既発生の債務の扱いを分けて照会します。再開を希望する場合は、必要な手続と保証の開始時点を聞きます。空白期間の扱いも回答に含めてもらいます。

更新の完了を確認できない部屋は、保証会社への照会担当者を決めます。回答が届くまでは、一覧の更新状況を「確認中」として残し、継続済みと扱わないようにします。

管理業法や標準管理受託契約書は、個別の保証契約の対象費用や更新条件を定める資料ではありません。保証に関する回答は、対象の保証契約書・約款・特約と照合します。

04変更前に保証の継続可否を確認します

管理会社の変更前後で保証の継続可否を確認する図

管理会社だけ変える場合の名義と提携を確認します

保証契約に旧管理会社名があれば、その欄の名称を確認します。契約当事者なのか、代理人・取扱店・収納窓口なのかを読み分けます。欄名だけで分からなければ、保証会社に照会します。

変更予定日と対象の保証契約番号を、各社への照会資料に記載します。下表の回答を集め、食い違う点は保証会社に再確認します。変更手続の担当者が未定なら、旧会社と新会社で決めてもらいます。

確認先聞く内容残す記録
旧管理会社契約上の立場、未処理の請求、変更届の担当契約書の控えと請求状況
新管理会社提携・取扱いの可否、収納や請求業務の受託範囲受託条件と引継ぎ事項
保証会社継続条件、必要な届出・承認、変更が有効になる時点対象契約を特定した回答と受付結果

保証を継続できる場合も、収納口座や請求窓口の変更日を確認します。入居者への案内が必要なら、通知の担当者と送付日を決めます。未処理の請求は一覧にし、引継ぎ先の受領を確認します。

保証会社も変える場合の再契約と負担を聞きます

保証会社も変える場合は、新たな審査や契約が必要かを確認します。入居者の同意や申込みの要否も、新しい保証会社に聞きます。必要書類と費用負担をまとめ、入居者への説明担当者を決めます。

旧保証の終了手続を進める前に、新しい保証の開始条件を確認します。旧保証の終了日と新保証の開始日を、書面で照合します。保証が及ばない期間が生じる場合は、切替日程を再調整します。

変更前の滞納分が新しい保証の対象になるかは、契約によります。旧保証への請求期限と、終了後の受付条件を確認します。請求中の費用ごとに、請求先と処理担当者を引継ぎ一覧へ記載します。

「引継ぎ可能」という回答だけでは、必要な届出や承認の完了まで確認できません。変更届の受付結果と保証会社の承認内容を受け取り、変更が有効になる日を照合します。

保証の確認結果を踏まえて、管理会社変更の日程を組みます。解約予告から入金確認までの全体手順は、管理会社を変更する流れで確認してください。

05当社でできること・できないこと

できること

  • 保証契約と管理委託契約を確認し、役割と照会先を整理する
  • 管理会社変更に伴う保証の継続条件と必要手続の確認を支援する
  • 管理をお引き受けする(全国/管理料は月額賃料の5%・税別・最低管理料なし)

できないこと

  • 現地・室内を見ずに、実際の賃料を確定させること
  • 空室が必ず埋まると保証すること
  • 保証会社の確認・承認を経ずに、変更後の保証継続を確約すること
実際にお渡ししているレポートを、そのまま公開しています
架空の物件でお作りしたものを、原寸で全部お見せしています。空室の損失、賃料の位置、修繕の回収期間、売却の目安まで、A3一枚に入っています。

その修繕費が何か月で回収できるか、先に整理できます

お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。

LINEで管理の相談 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。
この記事について
根拠資料:[賃貸住宅管理業法・第2条/第16条](https://laws.e-gov.go.jp/law/502AC0000000060)、[国交省・賃貸住宅標準管理受託契約書・第14条と同条関係コメント](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001416011.pdf)、[国交省・管理業法ポータルの制度解説](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/pm_portal/system_commentary.html)。個別の保証範囲・更新条件・変更時の継続可否は、保証契約書・約款・特約で確認する事項として記載しています。業務の範囲・報酬・報告の頻度は管理委託契約書によって異なります。実際の判断はご自身の契約書をご確認ください