修繕の見積もりが高いと感じたとき、
どこを見ればいいのか
修繕の見積もりが高いと感じても、比べる材料がないと交渉できません。ここでは、見積書のどこを見るか、どうやって比べる材料を作るかを書きます。
- 結論
まず項目・数量・単価に分かれているかを見ます。「工事一式 ◯◯円」では、高いかどうかを誰も検証できません。分かれていれば、同じ内容で別の業者に見積もりを取れます。
- 見積書で見るところ
- 項目ごとに、数量と単価が書かれているか(例:クロス張替 ◯㎡ × ◯円)
- 「一式」でまとめられている項目がどれくらいあるか
- 諸経費・現場管理費が何%で乗っているか
- オーナー負担と入居者負担が分かれているか
- 経過年数が反映されているか(入居者負担分がある場合)
- 相見積もりの取り方
同じ数量と仕様で2社目に出してもらいます。数量が違えば金額も違って当然なので、比べるなら条件をそろえます。
- 確定しないこと
金額が適正かどうかを、こちらで断定することはできません。ここに書けるのは比べられる形にする方法までです。
01「一式」が多い見積書は比べられない
見積書の書き方には差があります。次の2つは、同じ工事でも意味がまったく違います。
| 書き方 | 検証できるか |
|---|---|
| 内装工事 一式 280,000円 | できない。何にいくらか分からない |
| クロス張替 32㎡ × 1,100円 = 35,200円 ほか項目ごと | できる。他社と比べられる |
02内訳で確認する項目
| 項目 | 見るところ |
|---|---|
| 数量 | 部屋の広さと合っているか(クロスは床面積の約2.5〜3倍が目安) |
| 単価 | 極端に高くないか。2社目と比べる |
| 諸経費・現場管理費 | 工事費の何%か。1〜2割程度が一般的 |
| 廃材処分費 | 別項目で立っているか、単価に含まれているか |
| 養生費 | 毎回同額で乗っていないか |
| オーナー/入居者の別 | どちらの負担かが分かれているか |
数量そのものが違っていることもあります。まず数量から確認するほうが、単価を値切るより効きます。
03相見積もりの取り方
- いまの見積書から、項目と数量だけを抜き出す
- 同じ項目・同じ数量で、別の業者に見積もりを依頼する
- 仕様(材料のグレード)もそろえる
- 金額と工期を並べて比べる
管理会社経由でしか工事を頼めない契約になっている場合もあります。契約書を確認してください。相見積もりを取れるかどうかは、契約時に確認しておきたい項目のひとつです。
04伝えにくいときの言い方
「高い」と言うと角が立ちます。事実と目的を伝えるほうが進みます。
- 「金額の妥当性を自分でも確認したいので、項目と数量に分けた内訳をいただけますか」
- 「同じ内容で他社にも見積もりを取りたいのですが、問題ありませんか」
- 「予算の上限が◯万円なので、優先順位をつけて提案いただけますか」
- 「今回は必須のところだけにして、残りは次回にできますか」
とくに4つ目の「必須だけに絞る」は現実的です。空室対策の工事は、全部やる必要がないことがほとんどです。
05そもそも、その工事は要るのか
金額の前に、やるかどうかの判断があります。判断の軸は1つです。
- その費用は、空室何か月分にあたるか(見積額 ÷ 1か月の家賃)
- その工事をしないことで、候補から外れているか
- 見えない部分か、写真に写る部分か
家賃8万円の部屋なら、28万円の工事は空室3.5か月分です。3.5か月ぶん早く決まる見込みがあるかで判断します。
06よくある質問
相見積もりを取ると、管理会社との関係が悪くなりませんか
事前に「他社にも見積もりを取りたい」と伝えておけば、通常は問題になりません。黙って取って後から突きつけるより、先に伝えるほうが関係を保てます。
管理会社の指定業者しか使えない契約です
そういう契約もあります。その場合でも内訳の開示は求められます。内訳が出れば、金額の妥当性は自分で確認できます。
諸経費が2割乗っています。高すぎませんか
1〜2割程度は一般的な範囲です。ただし何に対する諸経費か(現場管理・運搬・書類作成など)を聞いて、納得できるかで判断してください。
07当社でできること・できないこと
できること
- 見積書の内訳について、見るところを一緒に確認する
- 工事の費用が空室何か月分にあたるかを試算してお渡しする
- 管理をお引き受けする(全国/管理料は月額賃料の5%)
できないこと
- 他社の見積金額が適正かどうかを断定すること
- いまの管理会社や工事業者と、オーナーに代わって交渉すること
- 現地を見ずに、必要な工事を確定させること
いまの管理で見落とされている点を、物件単位で確認できます
お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。
LINEで相談を始める 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。諸経費の割合や数量の目安は、実務上よく使われる水準であり、決まりではありません。実際の金額は物件の状態・地域・仕様によって変わります。