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賃貸の鍵管理を確かめる
保管・使用・返却の確認事項

公開日:2026年10月16日 更新日:2026年10月16日 Lincloud Owners 編集部(宅地建物取引士)

管理会社に、預けた鍵の台帳と貸出し記録の提示を依頼します。保管から使用・返却までの確認手順を整理します。この記事の範囲は賃貸オーナー向けの鍵管理で、分譲マンションの管理組合・入居者向けは対象外です。

この記事の結論
結論

預けた鍵の識別番号と本数を起点に、使用と返却まで照合します。鍵の保管と入室の承諾確認は別の手順として、管理会社に記録の提示を依頼します。

管理会社に確認すること
  • 鍵の台帳と現物が一致し、保管責任者が決まっているか
  • 持ち出し記録から、訪問予定と入室の確認記録をたどれるか
  • 業者への貸出し後も、返却照合と未返却時の連絡を追えるか
記録の位置づけ

この記事の台帳項目や照合方法は、実務上の提案です。合鍵保管の一律の義務や、特定の記録様式を法定義務として示すものではありません。

01預けた鍵の本数と保管責任者を確認します

鍵の識別番号と施錠保管庫で所在を管理する例

識別番号・本数・保管場所・担当を照合します

最初に、管理会社が預かっている鍵の一覧を確認します。台帳の本数と現物の照合を依頼し、照合日と結果を報告してもらいます。

保管責任者と、日々の受渡しをする担当者を確かめます。不在時の代行者も確認し、持ち出しの確認と返却受付を誰が担当するか一覧に記載してもらいます。

台帳項目確認する内容
識別番号現物のタグと記録を同じ番号で照合できるか
本数・鍵の区分預かった本数と、住戸用・共用部用などの区分が分かるか
保管場所通常の収納先と、貸出し中の所在を区別できるか
保管責任者・受渡し担当管理を統括する人と、不在時の代行者が分かるか
受領・変更の履歴預かった日と、その後の追加・返却をたどれるか

本数が合わない場合は、貸出し記録と受領記録の確認を依頼します。台帳を訂正する際は、元の記録を残し、差異の理由・確認者・訂正日を追記してもらいます。

鍵の受託範囲は、管理委託契約や合意内容によります。業務全体の分担は、賃貸管理代行で任せる範囲の確認事項に沿って整理します。

住所を記さないタグと対応表の管理を検討します

鍵のタグには住所を直接記さず、識別番号を付ける方法が考えられます。採用する場合は、物件情報との対応表を鍵とは別の場所に保管するよう管理会社と決めます。

対応表のアクセス制限は実務上の提案です。紙なら保管場所と解錠できる人、電子データなら閲覧・更新できる人を管理会社に確認します。

保管庫を解錠できる人と、解錠用の鍵などの管理方法を尋ねます。担当変更や退職があった際に、鍵の回収やアクセス権限の解除を誰が行うかも確認します。

担当交代の際は、現物と台帳の照合を引継ぎ項目に入れます。管理会社を変更する場合は、引き継ぎ確認の記事で、鍵を含む受渡し全体を確かめます。

02持ち出し記録と入室の確認を分けます

持ち出し記録と入居者の承諾確認を照合する例

使用目的・持出者・日時を記録します

持ち出し記録では、鍵を誰が何のために使ったかを確認します。「修繕用」だけでなく対象作業と担当者を記載し、修繕の受付記録の参照先も残してもらいます。

記録する項目残す内容
鍵の識別番号・本数どの鍵を何本持ち出したか
使用目的・作業の参照先対象の修繕内容と、依頼記録の保管先
持出者・受渡し担当実際に持ち出した人と、渡した人
持ち出し日時・返却予定持ち出した時点と、合意した返却期限
返却日時・確認者現物を受け取り、照合した結果

管理会社の社員が社内で鍵を渡し替える場合の記録方法も尋ねます。最初の持出者だけでなく、引き渡した相手と日時を追記する手順を決めてもらいます。

訪問予定と連絡・承諾の確認状況を残します

鍵を預かっていることだけでは、自由に入室できる理由になりません。持ち出しを認める手順と、入居中の部屋への入室を確認する手順を分けて定めます。

設備修繕では、管理会社から入居者へ訪問予定と作業内容を伝えてもらいます。連絡した日時・方法・相手と返答を残し、不在時の入室も承諾の対象か確認します。

記録には「連絡済み」と「承諾確認済み」を分ける欄を設けます。予定を送っただけで承諾済みにせず、返答の内容と確認した担当者を記載してもらいます。

訪問予定や承諾の確認記録には、修繕の受付番号などを記載してもらいます。同じ番号を持ち出し記録にも記載し、担当者が入室前に返答を確認できるようにします。

予定の日時や作業内容が変わった場合は、変更内容を入居者へ伝えてもらいます。承諾された範囲を外れる変更は改めて確認し、その返答を記録する手順を決めます。

民法第606条第1項は、使用・収益に必要な修繕を貸主の義務としています。ただし、借主の責めに帰すべき事由で必要となった修繕は例外です。

同法第615条は、修繕が必要な場合などに借主が遅滞なく通知する義務を定めています。貸主が既に知っている場合は例外です。修繕の通知を入室の承諾として扱わないよう確認します。

返答が得られない場合は、通常の訪問を進める前の相談先を管理会社と決めます。連絡の分担は、入居者への連絡をどこまで任せるかで確認します。

03協力業者への貸出しから返却まで追います

協力業者への貸出しから返却照合までを追う例

貸出先・目的・返却期限・複製の扱いを決めます

協力業者への貸出しでは、実際に鍵を受け取る担当者を確認してもらいます。会社名・担当者名・連絡先を記録し、署名や受領メールなどで受渡しを確認する方法を決めます。

国交省の標準管理受託契約書には、業務内容・再委託項目や入居者対応の記載欄があります。手元の契約の該当箇所を管理会社に示してもらい、業者への依頼範囲を確認します。

確認項目貸出し前に決めること
貸出先受け取る会社・担当者・連絡先と受領の記録方法
使用目的対象作業と使用できる範囲、入室確認の参照先
返却期限・方法返す日時・場所・受領する担当者
複製・別担当への受渡し認めるかどうかと、事前に確認する相手
遅延・紛失時の連絡業者からの報告先と、管理会社内の責任者

複製を認める場合は、承認者と承認内容を記録してもらいます。追加した本数・保管先・回収時期を台帳に反映し、作業終了時の回収対象にも加えてもらいます。

業者側の担当変更については、受渡し前に管理会社へ連絡する手順を共有してもらいます。新しい受取人の確認後に鍵を渡し、変更の連絡と受領の記録を残してもらいます。

返却時は識別番号と本数を照合します

返却時は、受領する担当者に識別番号と本数を照合してもらいます。受領日時・確認者・照合結果を記録し、所定の保管場所へ戻したことも確認してもらいます。

作業完了と鍵の返却完了は、別の欄で管理してもらいます。返却箱を使う場合は、現物を回収・照合した担当者が返却完了を記入する手順を決めます。

返却期限を過ぎた鍵を確認する担当者を決めます。貸出先への連絡と責任者への報告を担当する人を、貸出し手順に記載してもらいます。

作業が延びる場合は、返却予定を更新する前に現在の所在を確認してもらいます。元の期限を残したまま、延長理由・承認者・新しい期限を追記する手順を決めます。

04未返却・紛失時の連絡手順を確認します

未返却や紛失時の報告先と初動を確認する連絡図

所在確認と報告先・初動の担当を決めます

未返却が分かった場合は、最後の受取人への照会と保管場所の確認を依頼します。返却の記入漏れか紛失かを調べ、確認できた事実と未確認の内容を分けて報告してもらいます。

紛失が疑われた時点で、所在調査と責任者への報告を並行する手順を決めます。発見を待たずに報告する内容として、鍵の識別番号・最後の所在・判明時刻を定めます。

初動の項目担当と記録の確認
所在の確認最後の持出者・受渡し先への照会を誰が行うか
社内・オーナーへの報告判明した事実を誰が取りまとめ、どの窓口へ伝えるか
入居者への連絡連絡の要否・内容・時期を誰が判断し、誰が伝えるか
対応経過の保存発見日時、照会結果、判断内容と担当者をどこへ残すか

時間外の受付窓口と対応範囲を、契約書や連絡先一覧で確認します。窓口が応答しない場合の次の連絡先も尋ね、オーナー側の連絡先と併せて一覧を更新します。

修繕義務や所有権だけで、無断入室を一律に正当化することはできません。緊急時は、危険の内容と連絡状況を責任者へ伝えます。責任者が契約と個別事情を確認し、必要に応じて消防・警察や弁護士へ相談する手順を決めます。

管理会社に記録と連絡手順の提示を依頼します

管理会社には、台帳の様式と、持ち出しから返却までの記入例を依頼します。ほかの物件や入居者の情報を除いた資料で、記録の参照先がつながるか確認します。

説明と資料を照合し、記録がない項目や担当が未定の項目を一覧にします。回答担当者と確認期限を合意し、決まった手順を記載した運用資料を受け取ります。

契約全般の確認は、管理委託契約書の記事で扱います。鍵については次の表を面談時の確認票とし、提示された資料名と未決事項を書き込みます。

確認事項提示してもらう記録未決事項
本数と保管責任者を追えるか鍵の台帳・現物照合の結果差異の確認担当と代行者
使用目的と入室確認を追えるか持ち出し記録・訪問予定・承諾の確認記録未回答や予定変更時の相談先
業者への貸出し後も所在を追えるか受領記録・返却期限・返却照合の結果複製と担当変更の扱い
未返却・紛失時に連絡できるか連絡手順・報告書の様式時間外の窓口と判断する責任者

05当社でできること・できないこと

できること

  • 管理をお引き受けする(全国/管理料は月額賃料の5%・税別・最低管理料なし)

できないこと

  • 現地・室内を見ずに、実際の賃料を確定させること
  • 空室が必ず埋まると保証すること
  • 鍵を預かっていることだけを理由に入室すること
実際にお渡ししているレポートを、そのまま公開しています
架空の物件でお作りしたものを、原寸で全部お見せしています。空室の損失、賃料の位置、修繕の回収期間、売却の目安まで、A3一枚に入っています。

入居者対応も含めて、管理上の不安を整理できます

お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。

LINEで管理の相談 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。
この記事について
根拠:[国土交通省「賃貸住宅標準管理受託契約書」](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001416011.pdf)(管理業務の範囲・入居者対応・再委託の確認)、[民法第606条・第615条](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)(貸主の修繕義務と借主の通知義務)。台帳項目、対応表のアクセス制限、貸出し・返却照合・紛失時の連絡手順は実務上の提案です。業務の範囲・報酬・報告の頻度は管理委託契約書によって異なります。実際の判断はご自身の契約書をご確認ください