入居者からの連絡は、
どこまでが管理会社の仕事なのか
「入居者対応は管理会社がやってくれる」と思っていても、実際にはどこまでを対応と呼ぶかが会社によって違います。受付だけの場合と、その場で解決まで進める場合があります。
- 結論
分かれ目は「受付」と「対応」、そして「お金がかかるかどうか」です。受付は24時間でも、実際に動くのは翌営業日ということがあります。費用が発生する判断は、たいていオーナーに上がってきます。
- 確認しておくこと
- 夜間・休日に、受付だけなのか、対応まで行うのか
- いくらまでなら、オーナーに確認せず修繕してよいことにするか
- 緊急(水漏れ・鍵・火災報知器)のとき、誰がどう動くか
- 入居者からの連絡が、オーナーに共有されるか
- 決めておくと早い金額の線
「◯万円までは確認不要で対応してよい」と決めておくと、小さな不具合が放置されなくなります。実務では2〜3万円あたりで線を引くことが多いところです。
- 確定しないこと
どこまでが業務かは契約によります。ここに書いたのは、確認しておくと食い違わない項目です。
01「受付」と「対応」は別物
| 受付だけ | 対応まで | |
|---|---|---|
| 夜間の連絡 | 電話を受けて記録する | 業者を手配して、その日のうちに動く |
| 翌営業日 | そこから対応が始まる | 報告が来る |
| 入居者から見ると | 「明日また連絡します」 | 「今から手配します」 |
02オーナーに上がってくるのはどこからか
多くの管理会社では、次のように分かれます。
| 内容 | 誰が判断するか |
|---|---|
| 電球が切れた・鍵の閉じ込み | 管理会社(小額・即対応) |
| 水栓のパッキン交換など数千円の修繕 | 管理会社(金額の線を決めておく) |
| エアコン・給湯器の故障 | オーナー(修理か交換かの判断が要る) |
| 共用部の大きな不具合 | オーナー |
| 入居者どうしのトラブル | 管理会社が一次対応。長引けばオーナーへ |
| 家賃の滞納 | 保証会社または管理会社。長引けばオーナーへ |
線を決めていないと、全部オーナーに上がってくるか、逆に何も上がってこないかのどちらかになります。どちらも困ります。
03金額の線を決めておく
「◯万円までは確認不要」と決めておくと、小さな不具合が滞りません。
- 2〜3万円までは、確認なしで対応してよい
- それを超えるものは、写真と見積もりを添えて連絡してもらう
- 緊急(水漏れ・ガス・火災報知器)は金額に関わらず先に止めてよい
- 対応後は、金額と内容を報告してもらう
04緊急のときの決めごと
水漏れ・停電・鍵の紛失・火災報知器の作動は、時間を選びません。次を先に決めておきます。
| 場面 | 決めておくこと |
|---|---|
| 水漏れ(階下に影響) | 止水の手配/保険の連絡先/階下への一次対応は誰が |
| 鍵の紛失・閉じ込み | 業者の手配/費用の負担(通常は入居者) |
| 給湯器の故障 | 代替の手当(銭湯代の扱いなど)/交換の判断 |
| 火災報知器の作動 | 現地確認は誰が行くか |
保険で対応できるものもあります。加入している保険の内容と連絡先を、管理会社と共有しておいてください。
05入居者からの連絡が、オーナーに共有されるか
対応が済んでいれば報告は不要、と考える会社もあります。ただしオーナーから見ると、何が起きているか分からない状態になります。
- 月次の報告に「入居者からの連絡と対応結果」の欄を入れてもらう
- 内容は1行で構わない(例:203号室 給湯器の点火不良 → 部品交換で復旧)
- 同じ部屋で繰り返し起きているものは、設備の寿命を疑う材料になる
この記録は、設備をいつ替えるかの判断材料にもなります。
06よくある質問
夜間対応は必要ですか
必須ではありませんが、受付だけでも窓口があることは入居者の安心につながります。実際に動くのが翌営業日でも、その場でつながるかどうかで印象が変わります。
小額修繕を任せると、余計な工事をされませんか
だからこそ金額の線と、対応後の報告をセットで決めます。金額・内容・写真が報告されていれば、後から確認できます。
入居者から直接オーナーに連絡が来ます
管理を委託しているなら、窓口は管理会社に一本化するのが原則です。入居者に対して、連絡先が管理会社であることを改めて通知してもらってください。
07当社でできること・できないこと
できること
- 夜間・休日を含めた対応の線引きを、契約前に文書で決める
- 小額修繕の判断基準と報告のしかたを決めてお渡しする
- 管理をお引き受けする(全国/入居者からの連絡は24時間受付、日中はLINEと電話で当日中にお返事)
できないこと
- 入居者との個別の交渉を、オーナーに代わって最終決定すること
- 設備の故障が起きないことを保証すること
- 他社の対応範囲を評価すること
入居者対応も含めて、管理上の不安を整理できます
お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。
LINEで相談を始める 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。対応の範囲は管理委託契約によって異なります。ここに書いたのは実務上の一般的な分かれ方であり、決まりではありません。