アパート管理士を調べる貸主へ
資格と委託先の確認ポイント
「アパート管理士」を調べるときは、案内にある資格の正式名称を確認します。この記事は賃貸オーナー向けに資格と委託先の確認方法を扱い、分譲マンションの管理組合・入居者向けは対象外です。
- 結論
資格の保有と、担当営業所での業務管理者の選任は別に確認します。委託先に資格名と選任状況を尋ね、契約相手の登録情報も照合します。
- 分けて確認すること
- 個人の資格:正式名称と現在の資格・登録等の状況
- 営業所の体制:業務管理者の氏名と要件を満たす経路
- 会社の登録:契約相手の名称と賃貸住宅管理業の登録情報
- 確認の着地点
確認した内容は、回答者と確認日を添えて記録します。未回答の項目には確認先と回答予定を記し、契約前に回答がそろったか見直します。
01検索語から資格の正式名称を確かめる

賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士を区別する
「アパート管理士」という検索語だけでは、資格の制度は特定できません。管理会社の案内や名刺から正式名称を読み取り、不明なら担当者に尋ねます。
| 資格名・呼び方 | 対象・位置付け | 確認事項 |
|---|---|---|
| アパート管理士という検索語 | 検索語だけでは制度上の位置付けを特定できません | 案内に記載された正式名称と、その名称が指す資格 |
| 賃貸不動産経営管理士 | 賃貸不動産の管理に関する資格 | 現在の登録・証明の状況 |
| 宅地建物取引士 | 宅地・建物の取引に関する資格 | 現在の資格の状況と、管理業務で担う役割 |
資格名と担当者が担う仕事を照合する
名刺で資格名を確認したら、その人が何を担当するかを聞きます。契約前の説明担当と、管理開始後の日常窓口が同じかどうかも確かめます。
資料に「有資格者が在籍」とあっても、自分の物件への関与は分かりません。その人の所属と、相談や契約内容の確認に関わる場面を尋ねます。
会社が受け持つ業務の全体像は、賃貸管理会社とは何をする会社かで確認できます。委託する業務を決めたうえで、担当者の役割を書き添えます。
資格証等を確認できる場合は、正式名称と氏名、有効期間の記載を見ます。試験合格の説明と、現在の登録・証明の状況は区別して記録します。
02資格保有と業務管理者の配置を分ける

担当営業所の業務管理者は誰かを尋ねる
賃貸住宅管理業法第12条は、登録業者に営業所又は事務所ごとの業務管理者の選任を求めています。「この物件を担当する営業所の業務管理者はどなたですか」と尋ねます。
業務管理者は、管理受託契約の内容の明確性や維持保全の実施方法の妥当性などを管理・監督します。日常の電話窓口と同じとは限らないため、窓口とは別に氏名を確認します。
資格・実務経験・講習等の要件を確認する
業務管理者の要件は、法第12条第4項と施行規則第14条で確認します。資格名に加え、実務経験等と証明・講習のどの組合せで要件を満たすかを尋ねます。
実務経験等の要件は、管理業務に関する2年以上の実務経験、又は国土交通大臣による同等以上の能力の認定です。経験に代わる扱いなら、修了した講習等の名称と確認資料を尋ねます。
| 要件の経路 | 実務経験等に加えて確認すること |
|---|---|
| 登録証明事業による経路 | 国土交通大臣の登録を受けた証明事業による証明を受けているか |
| 宅地建物取引士による経路 | 宅地建物取引士であり、国土交通大臣指定の管理業務に関する実務の講習を修了しているか |
賃貸不動産経営管理士という回答なら、現在の証明を確認した資料を尋ねます。宅地建物取引士の経路なら、指定講習の修了を何の資料で確認したかを聞きます。
法第12条第4項は、同法第6条第1項第1号から第7号までの欠格事由に該当しないことも求めています。会社に、選任時にこれらの要件も確認しているかを尋ねます。
03会社の登録を個人の資格と区別する

賃貸住宅管理業の登録制度と対象を押さえる
賃貸住宅管理業の登録は、事業者について確認する制度です。担当者個人の資格証とは別に、契約相手の会社が登録を受けているかを尋ねます。
法第2条の管理業務には、貸主から委託を受けて行う賃貸住宅の維持保全が含まれます。家賃等の金銭管理は、維持保全と併せて行う場合に含まれ、金銭管理だけの場合とは区別します。
登録義務は、法第3条と施行規則第3条で確認します。法の対象となる賃貸住宅管理業を営み、管理する賃貸住宅が200戸以上の場合は、登録が必要です。
200戸未満でも、任意で登録を受けることができます。登録を受けた場合は、戸数にかかわらず業務管理者の選任などの規制が適用されます。
契約相手の会社名と登録情報を照合する
登録の説明を受けたら、国土交通省が公表する賃貸住宅管理業者の登録情報を調べます。店舗名ではなく、契約書案にある法人の正式名称や登録番号で検索します。
- 会社名:契約書案の名義と、登録情報の商号・名称が一致するか照合します。
- 登録番号:宅地建物取引業の免許番号ではなく、賃貸住宅管理業の登録番号か確認します。
- 所在地等:登録情報と会社の案内に違いがあれば、変更内容と届出状況を尋ねます。
登録情報が見つからない場合は、会社に登録通知等の提示を求めます。登録申請中という回答なら登録済みとは扱わず、登録状況を再確認する時期を聞きます。
個人の資格、営業所の業務管理者、会社の登録は、それぞれ別の欄に記録します。一つを確認できたことをもって、残りも確認済みとしないためです。
04確認した資格を相談体制につなげる

日常窓口から業務管理者への相談経路を聞く
修繕費用の負担など、契約内容の確認が必要な相談を例に挙げます。日常担当者がその場で答えられないときの確認先と、貸主へ回答する人を尋ねます。
| 確認項目 | 質問例 | 回答記録 |
|---|---|---|
| 日常窓口 | 通常の相談は誰に、どの方法で連絡しますか | 担当者・連絡方法・受付時間 |
| 業務管理者への相談 | 業務管理者の確認が必要な場合、窓口からどう引き継ぎますか | 確認先・引継ぎ方法・回答する担当 |
| 担当者の不在 | お休みや異動の際は、どなたが引き継ぎますか | 代替窓口・相談履歴の共有方法 |
| 回答待ちの連絡 | 確認に時間がかかる場合、経過はどう知らせますか | 経過連絡の方法・次の連絡予定 |
業務管理者が選任されていても、貸主が常に直接連絡できるとは限りません。連絡方法は会社の体制や契約によるため、窓口を通じた確認方法も聞いておきます。
費用負担や承認手続について回答を受けたら、根拠となる契約条項を示してもらいます。条項の確認手順は管理委託契約書の読み方を参照してください。
不在時の引継ぎ先と回答内容を記録する
回答は、確認日と回答した人の氏名を添えて記録します。口頭の説明で曖昧な点が残ったら、理解した内容をメール等で送り、認識に違いがないか確かめます。
「不在でも対応します」という回答なら、代替窓口の連絡先を記録します。相談履歴が引き継がれるかも尋ね、次の連絡時に誰へ相談内容を伝えるかを確認します。
未回答の項目には「確認中」と記し、回答する人と回答予定を添えます。予定を過ぎても連絡がなければ、その記録を示して確認状況を問い合わせます。
担当者や営業所が変わる場合は、新しい連絡先と相談経路を確認します。以前の連絡先を更新し、対応中の相談が誰に引き継がれたかも記録します。
資格以外も含めた委託先の比較は、賃貸管理会社の選び方で整理できます。今回の回答記録は、契約書案や説明資料と一緒に保管します。
05当社でできること・できないこと
できること
- 管理をお引き受けする(全国/管理料は月額賃料の5%・税別・最低管理料なし)
できないこと
- 現地・室内を見ずに、実際の賃料を確定させること
- 空室が必ず埋まると保証すること
- 資格保有だけで管理品質を保証すること
いまの管理で見落とされている点を、物件単位で確認できます
お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。
LINEで管理の相談 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。賃貸住宅管理業法(正式名称:賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律):第2条・第3条の管理業務と登録制度、第12条の業務管理者の選任・管理監督・要件に関する規定。,賃貸住宅管理業法施行規則:第3条の登録義務に関する規模、第13条・第14条の業務管理者の職務と要件。,業務の範囲・報酬・報告の頻度は管理委託契約書によって異なります。実際の判断はご自身の契約書をご確認ください