TVOC(総揮発性有機化合物)の中でもSVOC(準揮発性有機化合物・半揮発性有機化合物)は、トルエンやキシレンなど内装材等の施工用接着剤や塗料等の化学物質である、VOC(揮発性有機化合物)よりも沸点が高く揮発性が低いものとしてWHO(世界保健機関)の分類では定義されています。一般の住宅おいてSVOCに分類される化学物質は、殺虫・防虫剤、殺菌・抗菌剤、可塑剤、難燃剤等に利用されるものが多いといわれています。また、長い間シロアリ駆除剤などに用いられていたクロルピリホスもSVOCに分類されており、有機リン系の農薬成分として分解されにくいことから、環境残留性が高いといわれています。そのため人体に与える影響は非常に大きいとの判断から、2003年7月施行の改正建築基準法により、居室を有する建築物にはクロルピリホスを含んだ建材は使用禁止となっています。