軒先(のきさき)とは、軒の先端のことをいいます。また軒とは、建物において屋根が外壁や窓などよりも突き出ている部分のことです。軒には雨や日差しから建物を守り、部屋に差し込む日光の量を調整する役割があります。通常、軒先は“鼻隠し”と呼ばれる建材で覆われています。これは垂木(たるき)の先端を隠すための横板のことで、耐風性や防火性などの耐久度を上げる、見た目をよくするなどの効果があります。また、軒先には雨樋(あまどい)を設置することがあります。雨が降っているとき、雨水は屋根を伝って軒先にまで流れるため、そこで雨を受け止めて地上の決められた場所にまで導きます。このような軒先に設置する雨樋を軒樋(のきどい)と呼びます。なお、本を開いてかぶせたような形状の切り妻屋根において、雨樋を設置しない屋根の端の部分を「ケラバ」と呼び、軒先とは区別します。