道路拡張などの事情によって、主に同じ敷地の中で建物の位置を変更することを「移転工事」と呼びます。一般的に水平移動によって家を解体せずに移動させることを「曳き家(ひきいえ)・曳家(ひきや)」と呼んでいます。また、嵩上げによる建築物の高さの変更(垂直方向への移動)も移転工事と呼んでおり、嵩上げ工事と水平移動を掛け合わせて、道路沿いから同じ敷地内の高台へ家屋を移転させる工事などもあります。大規模な修繕の場合など改めて建築確認を取るケースもあります。
建物移転工事が発生するケースとしては、区画整理で建物を移動する、民家再生、敷地を効率的に利用する、基礎の嵩をあげて湿気対策をするなどがあげられます。