古民家とは、築年数が相当数経過している日本の住居を表します。一般的には建築後50年以上が経過した建物のことを古民家と呼ぶことが多いですが、明確な定義はありません。一般社団法人全国古民家再生協会では「昭和25年の建築基準法の制定時に既に建てられていた『伝統的建造物の住宅』すなわち伝統構法とする」と定義しています。構法とは「建築の実体の構成方法」を意味します。伝統構法とは、西洋建築学の影響を受ける前の日本の建築構法を指し、金物を使わずに木組みのみで住居を建築する構法のことです。クギやボルトなどの代わりに貫(ぬき:柱などに水平に通す木材のこと)などを使って建築されているため、揺れを吸収する力があり、柔軟性が高い構法とされています。一方、金物やコンクリートなどを使ったものを在来工法と呼びます。