リロケーションとは、転勤などの留守宅を賃貸することです。
かつては一部の大手企業などで、留守宅を借上げて他の社員に貸し出す「借上社宅制度」をもっているところがありましたが、留守宅が賃貸市場に出ることはあまりありませんでした。理由は、一度貸してしまうと、戻ってきたとき明け渡してもらえる保証がないという懸念があったためです。法人契約によるリロケーションもありましたが、なかなか一般化しませんでした。
しかし、1992年の借地借家法で「期限付借家権」が創設され、2000年には「定期借家権」が導入されたことで、転勤者は期限付きで自宅を賃貸住宅にすることが可能になりました。
現在ではリロケーションを専門とする会社もあり、リロケーション市場も拡大しています。借りる側にとっては、5年定期借家であれば、5年後の更新はできませんが、2年毎の更新料がいらないというメリットもあり、賃貸物件の1タイプとして認識されてきています。