近代と言う時代性にデザインをどう対応させるかという運動から生まれた概念のことです。 18世紀半ば〜19世紀にかけてイギリスでは「産業革命」が起こり、機械化によって生み出された製品の無機質感が生じるなか、デザインによって使いやすさや温かみ、見た目の良さなどの付加価値をどのようにして付ければよいかという運動が波及し、数々のデザイナーの試行錯誤の末、あらゆる近代的への変化(生活様式、素材、技術、美的なセンス)などに対応出来るデザインが生み出され、概念として「モダンデザイン」が生まれたと言われています。その期間は19世紀後半に始まり、完成は20世紀中盤とされています。複製の技術など、特に工業化による生産方式の変化が、それまでの時代のデザインと異なる方向を生み、機能性を重視する一方で、装飾性を排したシンプルな造形を特徴としています。その影響は現代社会のあらゆる分野に及んでいて、日本では(公社)日本デザイン振興会主催のグッドデザイン賞などが、「モダンデザインの思想」を踏襲していると言われています。