19世紀後半、イギリスでビクトリア(ヴィクトリア)女王時代における美術様式のことをいいます。様式を形状によって分類するのではなく、この時代に流行した美術様式を概して「ビクトリア(ヴィクトリア)様式」と分類しています。傾向としてはゴシック様式やバロック様式など、過去の様式をモチーフにした意匠・装飾が特徴で、第1回万国博覧会の会場である、鉄とガラスを用いた「水晶宮(クリスタルパレス)」をビクトリア(ヴィクトリア)様式の代表建築として示す研究家も多く、その後の建築に大きな影響を与えたと言われています。現在日本の住宅では、注文住宅における「ビクトリア(ヴィクトリア)調」「ビクトリアン(ヴィクトリアン)様式」などと呼ばれる輸入住宅のスタイルとして知られています。