建物の屋上やバルコニー、吹き抜け廊下などに、外周部を立ちあげる形で作られた低い「手すり壁」のことです。「胸壁」「扶壁(ふへき)」ともいいます。
特に陸屋根式建物の屋上に多く見られ、屋根スラブと壁との接合部分の防水効果を補強するために設けられた立ち上がり部分です。また、店舗の屋上や、店舗正面の上方に、看板などを取り付けるための壁のことも指し、建物意匠という面でも重要とされています。英語では、欄干や胸墻(きょうしょう)なども意味しています。
「胸墻」とは、戦場で敵弾を防ぎつつ、味方の射撃がしやすいように胸の高さほどに築かれた盛り土のことで、西洋のお城などの銃眼を備えた低い壁なども同様です。