英語で「避難所」という意味の「シェルター」は、さまざまな避難場所を表す広義の言葉です。
例えば、家庭内暴力(DV:ドメスティックバイオレンス)の避難施設である「DVシェルター」や、戦時下で身を守る「核シェルター」など、比較的身近なものからそうでないものまでを含んでいます。
住宅関連においては、「耐震シェルター」が普及し始めています。一戸建て住宅の地震対策には、耐震構造や耐震補強が効果的と言われていますが、既存住宅に耐震補強工事を行いたくても経済的な理由等で大がかりな改修が難しい場合は、家屋が破損・倒壊しても一定空間が確保できる「耐震シェルター」が有効と言われています。耐震シェルターは主に2つのタイプに分けられます。1つは高齢者や家族の在室率が高い1部屋を丸ごと耐震シェルターとするもので、他の部屋より丈夫で強固な柱や壁・金物等を使い、地震の際は外へ避難できなくても、その部屋だけは倒壊を免れる仕組みです。もう1つは鋼製などの頑丈なフレームで囲まれたベッド型のもので、寝たきりの人などがこのベッドを使っていれば、もしもの時でも命は守れると言われています。