オーク(おーく)

ブナ科 コナラ属の植物の総称です。日本語では落葉樹の種群はナラ、常緑樹の種群はカシと呼ばれますが、オークはその両方を包含しています。一般的に材質が硬く耐久性があり、木目が美しいので建築材や家具に用いられ、主に建築用のオーク材としては下記の5種に大別されます。
・北米産ホワイトオーク…スワンプ・ホワイトオーク、チェスナット・ホワイトオークなど。材が白色に近いのでホワイトオークと呼ばれ、重硬で強く、心材の細孔は液体を通さないため、ウイスキーやワインの樽として使用されています。家具材や床材、船材などにも広く使用されています。
・北米産レッドオーク…ノーザン・レッドオーク、スカーレット・レッドオークなど。材の構造や質はホワイトオーク類によく似ていますが、材の色に差があるとともに、道管の中にチロースという細胞壁のようなものがつまっていないため、浸透性が良いのが特徴です。そのため、桶や樽の素材には不向きと言われていますが、燃料としての価値が高く、薪として優れているといわれています。
・国産ミズナラ…心材はくすんだ黄褐色で木目が美しく、建築材や国産の高級家具に利用されています。北海道産、東北産、飛騨産のミズナラが有名で、重硬で加工性や着色性に優れていると言われ、その中でも北海道産のミズナラが「ジャパニーズオーク」と呼ばれ、樽材として国際的に高い評価を受けています。また、東北産ミズナラと北米産ホワイトオークの年輪幅が近く、ほぼ同じ材の構造・質を持っているといわれています。
・欧州産オーク…オウシュウナラ、ヨーロピアンオーク、イングリッシュオークなど。ヨーロッパのほぼ全域に生育しており、材の構造や質、色は北米産ホワイトオークによく似ています。古くから船材として利用されてきました。
・トルコガン…欧州南部や西アジアに分布するオークで、ターキーオークとも呼ばれています。生長が早く、材の構造や色が北米産レッドオークによく似ています。

Fudousan Plugin Ver.6.4.0