空室1か月の損失は、
実際いくらなのか
「空室が1か月続くといくら失われるか」を数字で持っておくと、修繕するか・条件を緩めるか・待つかの判断がぶれなくなります。ここでは計算のしかたを書きます。
- 結論
空室1か月の損失は、その部屋の家賃+共益費です。家賃8万円・共益費5千円なら、1か月で85,000円、3か月で255,000円になります。これはあとから取り戻せません。
- 計算のしかた
- 1か月の損失 = 家賃 + 共益費
- いまの累計 = 上記 × 空いている月数
- 1年続いた場合 = 上記 × 12
- 複数戸が空いているなら、戸数をかける
- 判断にどう使うか
工事の見積もりが出たら、見積額 ÷ 1か月の損失を計算します。答えが1〜2なら「空室1〜2か月分の工事」ということです。その工事で空室が2か月縮むなら、やったほうが得になります。
- 確定しないこと
工事をすれば何か月早く決まる、という数字は出せません。ここで出せるのは比較の物差しまでです。
01まず、1か月あたりの金額を出す
計算はこれだけです。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 家賃 | 80,000円 |
| 共益費・管理費 | 5,000円 |
| 1か月の損失 | 85,000円 |
共益費を入れるのは、空室でも共用部の電気代や清掃費はかかり続けるためです。入居者からいただけない期間は、そのままオーナーの持ち出しになります。
023か月・1年で見るとどうなるか
| 期間 | 1戸 | 6戸のうち2戸が空室 |
|---|---|---|
| 1か月 | 85,000円 | 170,000円 |
| 3か月 | 255,000円 | 510,000円 |
| 6か月 | 510,000円 | 1,020,000円 |
| 1年 | 1,020,000円 | 2,040,000円 |
03空室にはもうひとつコストがある
家賃が入らないこと以外にも、空室が続くと発生するものがあります。
- 広告料(AD):決まりにくい物件ほど、客付けの不動産会社に払う広告料が増えることがあります(家賃1〜2か月分)
- 条件の緩和:礼金をなくす、フリーレントを付けるといった一度きりの負担
- 物件の傷み:人が住んでいない部屋は、換気がされず傷みやすくなります
- 建物の印象:空室が並んでいると、内見に来た人の印象が下がります
つまり空室は、長引くほど埋めるための費用も増えます。早く動いたほうが、結果的に安く済みます。
04この数字を、判断にどう使うか
| 場面 | 計算 | 判断 |
|---|---|---|
| 工事するか迷う | 見積 ÷ 1か月の損失 | 1〜2か月分なら、まずやってみる |
| 礼金をなくすか迷う | 家賃1か月分 ÷ 1か月の損失 = 約1 | 決まるのが1か月早くなるなら、差し引きゼロ |
| 賃料を下げるか迷う | 下げ幅 × 12 × 想定入居年数 | ここだけは、続く損失になる |
| 繁忙期まで待つか迷う | 1か月の損失 × 待つ月数 | 待つ費用が、そのまま出ます |
05満室のときの収入も出しておく
いまの状態と満室の差を出しておくと、改善の余地がひと目で分かります。
| 計算 | 6戸・家賃8万円の例 | |
|---|---|---|
| 満室なら | 家賃 × 戸数 × 12 | 年 576万円 |
| いまの状態 | 家賃 × 入居戸数 × 12 | 年 384万円(4戸入居) |
| 差 | 年 192万円 |
この差が、空室を埋めることで取り戻せる上限です。ここに対して工事費がいくらまでなら見合うか、で判断します。
06よくある質問
空室でも固定資産税はかかりますか
かかります。入居の有無に関わらず、土地と建物の固定資産税・都市計画税は毎年発生します。ローンの返済も同じです。空室の損失は、家賃が入らないことに加えて、これらの支払いが続くことでもあります。
広告料(AD)はどれくらいが相場ですか
地域と物件の決まりやすさによりますが、家賃1か月分が広く使われています。決まりにくい物件では2か月分になることもあります。誰が負担するかは、管理会社との取り決めによります。
空室を埋めるより、家賃を上げたほうがいいのでは
満室に近い状態が続いているなら、賃料の見直しは検討に値します。ただし空室がある状態で上げると、さらに決まりにくくなります。順番は、埋めてからです。
07当社でできること・できないこと
できること
- いまの空室で、月いくら・年いくら失われているかを試算してお渡しする
- 工事や条件緩和が、空室何か月分にあたるかを整理する
- 管理をお引き受けする(全国/管理料は月額賃料の5%)
できないこと
- 工事をすれば空室が何か月縮むかを、数字で約束すること
- 税金やローンについて、個別の税務・資金繰りの助言をすること
- 現地を見ずに、埋まらない理由を断定すること
その修繕費が何か月で回収できるか、先に整理できます
お預かりした物件情報をもとに、いま何が起きているか、どこまで手を入れるべきか、持ち続けるか売るかまで整理して、A3一枚にしてお送りします。費用はかかりません。
LINEで相談を始める 管理のご依頼をいただかなくても構いません。対応エリアは全国です。区分マンション・戸建ては全国どこでもご相談いただけます。一棟は清掃・巡回・修繕の手配先を組んでから管理を開始します。計算は、お預かりした家賃・戸数・空室数から機械的に出しているものです。広告料の水準は地域と物件によって変わります。