一人暮らしの女性にとって、安全で快適な住まいを選ぶことは非常に重要です。
そこで チェックしたいのが「女性専用の賃貸物件」です。
女性専用賃貸は、女性の視点で設計されており、一般的な賃貸物件にはない魅力が数多く存在します。
一方、いくつかの デメリットについても知っておきましょう。
この記事では、女性専用賃貸のメリット・デメリットを詳しく解説し、あなたにぴったりの物件選びをサポートします。
女性専用賃貸とは「女性のみが契約できる賃貸物件」を意味します。
女性の一人暮らしに対して、安全で快適な住環境を提供することを目的とした物件です。
近年、多様な女性向けサービスが充実し、単なる住まいを超えたライフスタイルの提案を行っている物件も増えてきています。
なお、女性専用賃貸は「物件全体が女性専用であるケース」と「一部のフロアのみが女性専用 （女性限定）であるケース」の2パターンがあります。
女性専用賃貸のメリット
女性専用賃貸には、一般の賃貸物件にはない数多くのメリットがあります。
はじめに、女性専用賃貸のメリットを1つずつ見ていきましょう。
セキュリティが手厚い
女性専用賃貸では、防犯カメラ、オートロック、カメラ付きインターホンなど、手厚いセキュリティが施されているケースも少なくありません。
この他、管理人が常駐していたり、セキュリティ会社と契約していたり、さらに顔認証システムや緊急通報ボタンの設置など、最新のセキュリティシステムを導入している物件もあります。
建物や内装がおしゃれ
女性専用賃貸は、女性のみが居住する前提です。
そのため、建物の外見や内装が、非常におしゃれなケースも多いです。
具体的には、エントランス、壁紙、照明などが凝っていて、毎日を素敵な気持ちで送ることができるでしょう。
周りが女性だけという安心感がある
初めて一人暮らしする女性の場合は「隣が男性だったら緊張する」「怖そうな人だったらどうしよう」と、不安に感じるかもしれません。
女性専用賃貸であれば、建物の居住者が全て女性であるため、一人暮らしの不安も大幅に軽減されるでしょう。
親御さんの安心感を得やすい
女性専用賃貸は、住むご本人だけでなく、親御さんの安心感も得やすいです。
居住環境への不安から一人暮らしを反対されている場合、女性専用賃貸を選べば、一人暮らしの許可も得やすいでしょう。
住民間のコミュニティを作りやすい
女性専用賃貸では、女性同士のコミュニティが自然と形成されやすい傾向です。
そのため初めての土地で、同性の顔なじみや友人を増やしたい場合にも、女性専用賃貸は適しています。
生活上のトラブルが発生しにくい
女性同士のトラブルは男性同士に比べて少ない傾向にあります。
また、管理会社が定期的に住民へのアンケートを実施し、住環境の改善に努めています。
女性向けのサポートを提供する物件もある
物件によっては、提携する美容院やエステサロンのサービス、ヘルスケア講座、キャリアセミナーなどのサポートが提供されているケースもあります。
女性専用賃貸のデメリット
魅力的なメリットも多い女性専用賃貸ですが、いくつか注意すべき点もありますので、確認していきましょう。
男性の入館が制限されるケースがある
女性専用賃貸は、セキュリティ面などから、男性の入館を制限しているケースもあります。
具体的には「男性の入室はNG」「エントランスまでであれば大丈夫」「男性が敷地内に入るのも禁止」など、物件ごとに制限される範囲が異なるため、 事前に確認が必要です。
これにより「男性の友人に何かを届けてもらう」といったことができなかったり、父親や男兄弟などを家に招くことができない可能性もあります。
家賃が相場より高め
女性専用賃貸は、セキュリティや設備などが充実している分、一般的な賃貸物件に比べて家賃が高い傾向です。
このため、家賃を節約したい女性などは、女性専用ではない物件を検討した方が良いケースもあります。
物件数が限られている
女性専用賃貸は、一般的な賃貸物件に比べて物件数が少なめです。
そのため、希望の地域・条件の物件が見つかるまで時間がかかる可能性があります。
また、エリアによっては「女性専用賃貸がほとんどない」というケースもあるため、注意が必要です。
女性専用賃貸の選び方
女性専用賃貸には魅力的な物件が多い一方「どこを選んでも大丈夫」というわけではありません。
ここでは、女性専用賃貸の選び方をチェックします。
十分なセキュリティが確保されている
女性専用賃貸はセキュリティが手厚い傾向ですが、具体的なセキュリティは物件ごとにかなり ばらつきがあります。
具体的には、以下のような点をチェックすると良いでしょう。
・防犯機器が老朽化していないか
・「柵が低くて侵入できてしまう」などセキュリティ上の穴はないか
・管理人さんは24時間常駐しているか
心配な方は物件だけでなく、周辺環境も確認することが重要です。
具体的には近くに交番があるか、防犯灯が設置されているか、人通りの多い場所か、犯罪率は高くないかなどをチェックしましょう。
共用スペースの清潔さをチェックする
共用スペースの清掃さには、管理の品質が現れます。
廊下にゴミが溜まっていたり、ゴミ捨て場やエントランスが汚い印象を受けた場合は、清掃や管理が不十分な可能性があります。
このような物件では、困りごとが起きた際に、管理会社等が十分に対応してくれない可能性もあるため注意が必要です。
エントランスやゴミ捨て場、自転車置き場などの掲示物（張り紙）をチェックする
住民のマナーや物件内のトラブルの有無を知りたい方は、掲示物（張り紙）をチェックしてみましょう。
例えば、エントランスやゴミ捨て場、自転車置き場などに「騒音注意」「ゴミ捨てのルールを守らない人がいます」「自転車置き場にゴミを捨てないで」などの掲示物が複数貼られている場合は、マナーの悪い住人がいる可能性も考えられます。
契約前に物件のルールを確認する
女性専用賃貸は、一般的な賃貸物件とは異なるルールが複数設定されている可能性があります。
すでにご紹介した来訪者の制限（男性の立ち入り制限）ほか、細かいルールが設定されている場合もあるため、 それらを確認し、自分に合う物件か判断しましょう。
女性専用賃貸についての疑問
部屋に彼氏を呼ぶことはできますか？
物件によってルールが異なりますが、基本的に男性の入室は禁止されているケースが多いと考えられます。
一時的な滞在であれば許可される場合もありますが、頻繁に来訪したい場合などは、一般的な 物件への引っ越しも検討した方が良いかもしれません。
トランスジェンダーは、女性専用賃貸を利用できますか？
トランスジェンダーとは、生物学上の性別と性に対する認識が一致していない方です。
トランスジェンダーの中で「心が女性で体は男性（戸籍上は男性）」という方については、トランスジェンダーへの正しい認識を持った大家さんや不動産会社であれば契約できる可能性もゼロではないものの、現状では、女性専用賃貸の契約は難しいと考えられます。
まとめ
女性専用賃貸は、女性の一人暮らしを安全かつ快適にするための様々なサービスを提供しています。
セキュリティ面はもちろん、多角的な視点から選ぶことが重要です。
物件選びの際には、必ず現地に足を運び、物件や近隣の雰囲気を確かめたりすることをおすすめします。
この記事を書いた人
宅地建物取引士、管理業務主任者、ファイナンシャルプランニング技能士、簿記、上級ウェブ解析士など様々な分野の資格を保有している編集部スタッフが「暮らし」に役立つ知っておきたい情報をお届けします。
