引っ越しで自転車をどうする? 選択肢別の手続きや注意点

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意外と悩むことも多い、引っ越しに伴う自転車の取り扱い。

処分、売却、寄付など様々な選択肢がありますので、ご自身にあった方法を選びましょう。

今回は、引っ越しにおける自転車について「引っ越し先へ運ぶ、友人・知人にあげる、売却する、寄付する、処分する」という5つの方法を紹介。

防犯登録の変更・抹消方法、知っておくべき注意点などについても解説します。

引っ越しに伴う自転車の取り扱いは「引っ越し先へ運ぶか、運ばないか」に大別できます。

引っ越し先へ自転車を運ばない場合は、引っ越し前に処分しておかなければなりません。

①引っ越し先へ運ぶ

自転車を引っ越し先へ運ぶ場合は「誰が運ぶか」を明確にします。

業者に運搬を任せる場合は、梱包や運搬の手間が省けますので、忙しい方や体力に自信がない方におすすめです。

引っ越し業者に運んでもらう

引っ越し業者に、他の荷物と一緒に、自転車も運搬してもらう方法です。

1〜2台程度であれば追加料金がかからないことも多い一方、それ以上の台数の自転車では追加料金が発生する可能性があります。

そのため、見積もりの際に、運んで欲しい自転車の台数をしっかり伝えておきましょう。

単身パックでは運べない場合も

近年は単身者用のリーズナブルな引っ越しプラン(単身パック)も登場していますが、自転車の運搬は対象外のケースも多いためご注意ください。

これは、単身パックで使用されるコンテナボックスに、自転車が入りきらないためです。

自転車運搬に対応してくれる場合も、基本的に追加料金がかかると考えられます。

宅配業者に運んでもらう

大手宅配業者の多くが、自転車の運搬に対応しています。

しかし運送費用は「自転車が折りたためるか/分解できるか」で大きく変わります。

折りたたんだり、パーツに分解してコンパクトにできる自転車であれば、数千円前後とかなり安価に運搬できる可能性があります。

一方、折りたためない/分解できないママチャリなどの場合は、運搬に数万円程度かかる可能性があります。

そのため費用面を考えると、小径車や折りたたみ式など、分解・梱包しやすい自転車に適した方法と言えるでしょう。

自分で運ぶ

引っ越し先が比較的近い場合、車に積める場合などは、自分で運ぶことも可能です。

自分で運べば、 引っ越しで追加料金を取られたり、宅配業者の運送費用もかかりません。

また、 引っ越し先ですぐに自転車が使える点もメリットです。

一方、運搬中の自転車の破損や事故などのリスクはあります。

なお、長距離・長時間のサイクリングに慣れている場合は、引っ越し先がかなり遠方でも自分で運ぶことは不可能ではないかもしれません。

ただし、知らない土地を走らなければならない点には注意が必要です。

途中で「坂道・山道が連続する」「道路の状態がかなり悪い」「天候や気温が大きく変わる」などのリスクがあるため、決して無理はしないようにしてください。

②友人・知人などにあげる

引っ越し先に自転車を持って行かない場合は、友人、知人、ご家族などにあげる方法もあります。

無料で処分できる上、 自転車が必要な人に喜んでもらえる点はメリットです。

なお、自転車を誰かにあげる場合は、防犯登録を抹消した上で譲渡証明書を作成しなければなりません。防犯登録の抹消方法は後述します。

無料の広告掲示板を利用する方法も

周囲に自転車をあげられる人がいない場合は、ジモティーなどのネット広告掲示板を利用して、譲れる人を見つける方法もあります。

広告掲示板を利用する際も、防犯登録の抹消・譲渡証明書の作成などは必要です。

③売却する

状態の良い自転車や、ブランド自転車、ロードバイクなどは売却できる可能性があります。

自転車をお金に変えることができ、引っ越し費用の足しにしたり、新しい自転車購入資金に充てることも可能です。

一方、市場状況や自転車の状態によっては、希望する値段で売れない場合もあるため、この点には留意しておきましょう。

ショップへの持ち込み

サイクリングショップやリサイクルショップに、自転車を直接持ち込みます。

その場で査定・現金化できるので、スピード重視で自転車を処分したい方にはおすすめです。

出張買取

ショップへ持ち込む時間がない方は、出張買取が便利です。

都合のいい日時に業者が自宅に出向き、査定を実施してくれます。

宅配買取

自転車を自ら梱包して、業者へ配送し、査定・買取を受ける方法です。

梱包した自転車は配送業者が取りに来てくれ、自宅で全てが完結する点がメリットです。

宅配買取を実施する業者は限られますので、事前にホームページなどでチェックしましょう。

オークションやフリマアプリへの出品

オークションサイトやフリマアプリに自転車を出品する方法です。

出品金額を自分で設定できるため、場合によっては高値での売却が実現する可能性もあります。

ただし、質問者・購入者への対応、梱包・発送作業、アフターフォローなどが必要になるため、他の売却方法と比べると手間がかかります。

④寄付する

一部のNPOや慈善団体などでは、不要になった自転車の寄付を受け付けています。

国内外で自転車を必要としている人に寄付ができ、社会貢献できる点は大きなメリットです。

なお、寄付の方法が定められていたり、寄付できる自転車の種類が限られる場合などがあるため、 詳しくは寄付先の各団体にお問い合わせください。

⑤ゴミとして処分する

売却・譲渡・寄付などが難しい場合は、自転車をゴミとして処分することになります。

実はゴミとして処分する方法も複数ありますので、ぜひご確認ください。

粗大ごみとして出す

お住まいの自治体に、自転車を粗大ごみとして収集してもらう方法です。500〜1500円程度の費用がかかります。

 粗大ごみ収集の手順は以下の通りです。

  1. 粗大ゴミセンターへゴミ収集は申し込む
  2. 事前にゴミ処理券を購入しておく
  3. 指定の日時と場所に、ゴミ処理券を貼った自転車を出しておく


なお、粗大ゴミ収集は一般的に予約制で、長ければ1ヶ月以上先の収集となります。

自転車を粗大ごみとして出す場合は、引っ越し日も考慮して早めに予約しておきましょう。

廃棄物処理場へ直接搬入する

自転車を、お住まい地域の廃棄物処理場(粗大ごみ処理施設)へ直接搬入する方法もあります。

粗大ごみを収集してもらうよりも早く処分でき、費用面でも安いケースがあります。

なお、直接搬入を受け付けていない市区町村もありますので、各自治体のホームページなどから事前にご確認ください。

自治体の無料引き取りを使う

自治体によっては自転車の無料引き取りを実施しているケースがあります。

自転車引き取りの指定場所が用意されていたり、回収イベントが催されるケースもあるため、 自治体などに問い合わせてチェックしておきましょう。

ただし、破損している自転車などは引き取ってもらえない可能性があります。

自転車ショップに引き取ってもらう

自転車ショップによっては、有料での自転車引き取りに対応しているところもあります。

なお、買い替えの場合は引き取り費用が安くなったり、無料になるケースもあります。

防犯登録の変更方法

自転車の防犯登録は、盗難防止などを目的とした制度で、登録は法律で義務付けられています。

引っ越しに際しては、防犯登録の変更手続きが必要です。

引っ越しで都道府県が変わらない場合

同一の都道府県内での引っ越しでは、防犯登録情報の更新手続きを行います。

自転車ショップや、自転車を販売するホームセンターやスーパーなどにある「自転車販売登録所」で以下のものを持参して、手続きを実施してください。

  • 身分証明書 
  • 防犯登録カードの控え 
  • 防犯登録を更新したい自転車 


地域によっては手続きに費用がかかる場合もあります。

引っ越しで都道府県が変わる場合

引っ越しで都道府県が変わる場合は、次にご紹介する防犯登録の抹消を実施して、新住所の都道府県で新たに防犯登録する必要があります。 

新住所の都道府県で新たに防犯登録する際は以下のものが必要です。 

  • 身分証明書 
  • 自転車の保証書や販売証明書 
  • 防犯登録を更新したい自転車 


地域によっては手続きに費用がかかる場合もあります。

防犯登録の抹消方法

自転車の防犯登録の抹消は、引っ越しで都道府県が変わる場合、自転車を誰かにあげる場合、 自転車を廃車にする場合などに行います。

防犯登録の抹消は「防犯登録をした都道府県」の自転車販売登録所、もしくは一部の警察所で実施してください。

  • 身分証明書 
  • 防犯登録カードの控え 
  • 防犯登録を更新したい自転車

自転車を購入してから、年月が経っている場合

防犯登録には有効期限があります。都道府県ごとに期間は異なりますが、 平均10年程度です。

自転車を購入してから年月が経ち、すでに防犯登録の有効期限が切れている場合は、改めて防犯登録の抹消手続きを実施する必要はありません。

ただし、今後も自転車を使い続ける場合は、引っ越し先の都道府県などで速やかに防犯登録を実施してください。

引っ越しの際の自転車についての注意点

最後に、引っ越しの際の自転車について、4つの注意点をご紹介します。

自転車を絶対に放置しない

引っ越しをする場合は、自転車を放置しないようにしましょう。

住んでいた賃貸物件などに自転車を放置すると、不動産会社や管理会社に自転車を処分され、後で費用を請求される可能性があります。

また、駅前などに放置したままにすると、廃棄物処理法違反で罰金(1000万円以下)もしくは懲役(5年以下)が科される恐れもあります。

防犯登録カードをなくさない

自転車の防犯登録の抹消などでは、防犯登録カードが必要となります。

防犯登録カードは再発行されないため、登録の有効期間内(10年前後)は、分かる場所に保管しておいてください。

すでに防犯登録カードをなくした場合は、自転車を購入したお店(防犯登録したお店)にご相談ください。

自転車の鍵は「基本的に預けない」

引っ越し業者に自転車を運んでもらう場合は、基本的に鍵は預けないようにしましょう。

万が一、引っ越し業者が鍵をなくした場合、大きなトラブルとなる恐れがあるためです。

鍵がかかっていても自転車の積み下ろしは可能です。

運送費用によっては、新規購入の方が安い場合も

自転車の運送に1万円以上の追加費用がかかる場合、引っ越し先で自転車を新規購入した方が安い可能性も出てきます。

「現在の自転車に特別な思い入れがない」「自転車を買い替えようと思っていた」などの場合は、処分を前向きに検討しても良いでしょう。

まとめ

自転車を放置したまま引っ越すと、法律違反などのトラブルにつながる恐れがあります。

そこで引っ越しに際しては、引っ越し先に自転車は持っていくか、現地で処分するかのいずれかを選択します。

それに伴って、防犯登録の変更や抹消を実施してください。

引っ越し先に自転車は持っていく、もしくは現地で処分する方法は複数ありますので、それぞれの方法のメリット・デメリット、注意点などを理解した上で、状況に合った方法を選びましょう。

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