【多頭飼い】賃貸でペットと暮らすための完全ガイド Top » ライフスタイル » 【多頭飼い】賃貸でペットと暮らすための完全ガイド 愛らしいペットとの暮らしは、私たちの生活に多くの喜びをもたらします。中には、複数のペットと暮らしたいと考える方も少なくないでしょう。しかし、賃貸物件で多頭飼いをしたい場合、様々な壁があることをご存知ですか。本記事では、多頭飼いOKな賃貸物件探しを成功させるためのヒント、交渉の際のコツ、そして多頭飼いをする上での注意点などについて詳しく解説していきます。 目次 Toggle 多頭飼いOKな賃貸は少ないペット可でも頭数制限がある分譲マンションでも多頭飼いは厳しい…実際は多頭飼いする人も少なくない?多頭飼いOKな賃貸が少ない理由原状回復が面倒になるから住民トラブルのリスクを避けたいから多頭飼いOKの賃貸物件の探し方不動産会社の担当者と直接話すペットに強い不動産サイト/不動産会社を利用するペット共生住宅や戸建て賃貸も視野に入れる多頭飼いを交渉する際のコツしっかりしつけができていることをアピールする臭いや傷の対策について話す敷金の上乗せを提案する閑散期に交渉する多頭飼いする際の注意点臭いや傷がつかないように対策する近隣住民とのトラブルを避ける頭数に合わせて部屋の広さを決めるしっかり脱走対策する健康管理や去勢・避妊手術などをしておくまとめこの記事を書いた人関連投稿: 多頭飼いOKな賃貸は少ない 「令和5年 全国犬猫飼育実態調査」(一般社団法人ペットフード協会)によると、ペット飼育の阻害要因は犬猫ともに「集合住宅に住んでいて禁止されているから」がダントツの1位という結果が出ています。そもそもペット可の物件は絶対数が少なく「多頭飼いOK」となると、さらに選択肢が限られてしまうのが現状です。 ペット可でも頭数制限がある 「ペット可」と書かれた賃貸物件では、ペットの飼育が認められていても、頭数に制限が設けられています。多くの場合「1〜2匹まで」というケースが一般的で、3匹以上の多頭飼いが可能な賃貸物件は非常に少ないと考えられます。 分譲マンションでも多頭飼いは厳しい… 分譲マンションにおいても、事情は同じです。分譲マンションは物件を購入しているため、賃貸よりもリフォームなどの自由度は高いですが、飼育できるペットの種類や頭数に制限が設けられているケースがほとんどです。また、中古マンションの場合は、規約でペットの飼育そのものが禁止されているケースもあります。つまり、分譲マンションであっても、現状では3匹以上の多頭飼いは難しいでしょう。 実際は多頭飼いする人も少なくない? 多頭飼いNGの物件でも、実際にはこっそり多頭飼いしているケースは少なくありません。しかし、後々トラブルに発展する可能性があるため、許可を得ない多頭飼いは避けるべきです。不動産会社の担当者の中には、入居者を増やすために「1〜2匹で申請して、多頭飼いしても問題ない」と説明するケースもあるようです。しかし、大家さんが了承していない場合があり、多頭飼いがバレた場合に大きなトラブルとなる恐れがあります。担当者に不信感を感じたら、別の不動産会社を利用することを検討しましょう。 多頭飼いOKな賃貸が少ない理由 そもそもなぜ、多頭飼いできる賃貸物件が少ないのでしょうか。ここからは大家さんや管理会社の視点から、その理由をご紹介します。 原状回復が面倒になるから 物件でのペット飼育を許可すると、どうしても壁や床に傷がついたり、臭いがしみつくリスクが発生します。これにより、原状回復にさらなる費用と手間がかかる可能性が出てくるため、ペットの飼育許可を敬遠するケースがあります。 住民トラブルのリスクを避けたいから ペットの飼育を許可した場合、鳴き声や異臭、脱走、噛みつきなど、他の入居者とのトラブルに発展するリスクが発生します。これにより入居者が減ったり、物件に対して悪い噂が広まることを懸念して、ペットの飼育を許可しないケースがあります。 多頭飼いOKの賃貸物件の探し方 多頭飼いOKの賃貸物件は少ないですが、どのように探せば良いのでしょうか。以下、3つの方法をご紹介します。 不動産会社の担当者と直接話す 一般的な賃貸検索サイトでは、様々な条件を指定して絞り込む機能がついています。しかし「多頭飼いOK」「3匹以上のペット飼育可」などの絞り込みはできないことが多いです。そのため、不動産会社に直接電話やメールをして、多頭飼いについて相談してみましょう。担当者によっては、物件に心当たりがある可能性もあります。 ペットに強い不動産サイト/不動産会社を利用する 近年では、ペット可の物件に特化した不動産サイトや不動産会社も登場しています。これらを利用することで、効率的に多頭飼いOKの物件探しを進めることも期待できます。 ペット共生住宅や戸建て賃貸も視野に入れる ペット共生住宅は、ペットとの暮らしに特化した設備などが揃う物件です。このような物件は、飼い主に理解のある大家さんも多いと考えられ、多頭飼いを交渉できる可能性があります。また、戸建て賃貸は物件そのものが広く、集合住宅よりも近隣住民とのトラブルが起きるリスクが低いため、多頭飼いが認められるケースがあります。また、庭付きの戸建て賃貸は、犬の多頭飼いに適している場合があります。 多頭飼いを交渉する際のコツ 大家さんと多頭飼いを交渉する際は、いくつかのポイントを踏まえることで、成功確率を高めることが期待できます。 しっかりしつけができていることをアピールする ペットがしつけられていることをアピールすることで、大家さんの不安を解消することができます。例えば「無駄吠えしない」「飼い主の命令をしっかりと聞く」「大家さんにも人懐っこい」「ペット同士で喧嘩しない」などであれば、大家さんの安心感も高まります。 臭いや傷の対策について話す 「床や廊下にカーペットやマットを敷く」「空気清浄機/除菌脱臭機を設置する」など、臭いや傷を防ぐための対策を具体的に説明しましょう。臭いや傷の対策をしっかり実施することがわかれば、多頭飼いに前向きになってくれる可能性があります。 敷金の上乗せを提案する ペットを飼うと原状回復費用が多くかかる可能性があります。そこで大家さんに対して「敷金を上乗せ」を提案することで、原状回復費用の不安が払拭され、 多頭飼いが認められるケースがあります。 閑散期に交渉する 多頭飼いの交渉はタイミングも重要となります。例えば、1〜3月は入居者が増える賃貸物件の繁忙期です。入居者の需要がある時期なので「わざわざ多頭飼いする人を選ばなくて良いか」と判断される可能性があります。一方、6〜8月は入居者が少ない閑散期です。この時期に入居者を増やしたい大家さんは少なくないため、閑散期に交渉することで、条件が通りやすくなる可能性があります。 多頭飼いする際の注意点 最後に、賃貸物件で多頭飼いする際の注意点をご紹介します。 臭いや傷がつかないように対策する 臭いや傷を防ぐため、以下のような対策を心がけましょう。床や廊下にカーペットやマットを敷く空気清浄機/除菌脱臭機を設置するクロスの保護シートを貼る ペットを定期的にお風呂に入れる/トリミングする 決めた場所でトイレをさせる 汚物を放置せず速やかに処理する 猫の爪とぎ場を用意する ペットの寝床、毛布、おもちゃなども定期的に洗濯する など 近隣住民とのトラブルを避ける 夜間の鳴き声や、散歩中のマナー(うんちの始末をしっかりする、敷地内でおしっこさせない など)など、近隣住民とのトラブルにならないよう、十分に配慮しましょう。 頭数に合わせて部屋の広さを決める 多頭飼いする部屋が狭いと、ストレスがたまり、ペット同士が喧嘩をする原因となる可能性があります。犬の場合は、 十分の広さのケージを頭数ごとに用意します。また、猫の場合は1匹につき1部屋確保できることが理想です。ペットの数に合わせて、十分な広さ・数の部屋を選びましょう。 しっかり脱走対策する ペットが脱走し、他の入居者に損害が発生した場合は、損害賠償が請求される恐れがあります。そのため、ペットの脱走対策をしっかり実施することが重要です。例えば、部屋と玄関の間にドアがある物件を選ぶことで、脱走のリスクを減らすことができます。また、ベランダからの脱走・転落が起きないように、こちらについてもしっかりと対策をしましょう。 健康管理や去勢・避妊手術などをしておく 健康管理ができていないと、無駄吠えや喧嘩の原因となることがあります。日々、ペットに変わった様子がないか、イライラした様子がないかなど、よく見てあげることが重要です。また、去勢・避妊手術は、発情に伴うストレスやトラブルを避けることができ、さらに一部の病気を防ぐことができるため、実施する飼い主さんも多くいます。物件によっては、去勢・避妊手術済みであることが義務付けられています。 まとめ 多頭飼いOKな賃貸物件探しは、一般的な物件探しよりも手間がかかりますが、諦めずに様々な方法を試してみましょう。愛するペットたちとの暮らしを快適にするために、今回の記事の内容をよく理解し、事前にしっかりと準備しておくことが大切です。 この記事を書いた人となりの不動産相談室 編集部宅地建物取引士、管理業務主任者、ファイナンシャルプランニング技能士、簿記、上級ウェブ解析士など様々な分野の資格を保有している編集部スタッフが「暮らし」に役立つ知っておきたい情報をお届けします。 関連投稿: SOHO物件選びのポイントとは? メリット・デメリットも徹底比較! 愛犬と暮らす! 賃貸物件の選び方と注意点 家具付き物件ガイド: メリット・デメリットから選び方まで完全解説