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Toggle一人暮らしの人はどれくらいいる?
現在、世代を問わず、多くの方が1人暮らししていますが、若年世帯はどのくらいいるのでしょうか。
はじめに、一人暮らしの世帯数と若年世代の割合について確認します。
一人暮らしの世帯数
2020年の「国勢調査」を見ると、国内の一人暮らし世帯数は2,115万1,042世帯でした。これは 一般世帯のおよそ38%にあたります。
なお、一人暮らし世帯はここ数十年で増加しており、1980年代の国政調査からおよそ2倍となりました。
若年世代の一人暮らしの割合
2020年の「国勢調査」を見ると、15~24歳の一人暮らし世帯のうち、男性は1,090,795人、女性は887,380人でした。
一人暮らし全世帯における若年世代の割合は、9.35%にあたります。
親が一人暮らしに反対する理由
親御さんが一人暮らしに反対する理由は様々ですが、一人暮らしによって生じる不安・心配が背景にあります。
ここからは、親が一人暮らしに反対する主な理由を見ていきましょう。
金銭的な心配があるから
一人暮らしを始めると、家賃や光熱費などの生活に必要な費用が増大します。
「生活費はアルバイトで賄うのか」「援助は必要なのか」など、心配する親は多いことでしょう。
実際に「令和2年度学生生活調査結果」(日本学生支援機構)によれば、自宅通学する学生の生活費は年38万7,000円なのに対して、一人暮らしでは年110万8,000円かかることが分かります。
親の目が届かないから
一人暮らしだと、親が子供の生活状況を把握することが難しくなります。
それまで子供とずっと一緒に暮らしてきた親としては「火の不始末はないか」「孤独にならないか」「悪い交友関係に巻き込まれないか」などの心配をするのは無理もないと言えるでしょう。
生活習慣や健康面が不安だから
一人暮らしだと、規則正しい生活習慣を送るのが難しくなり、食生活も乱れるケースがあります。
特に「朝、起こしてもらっている」「食事を作ってもらっている」「洗濯・掃除をしてもらっている」など、日頃から親への依存度が高い方や、 生活習慣や食生活が乱れがちな方ほど、親の不安も大きくなるでしょう。
防犯面での不安があるから
親御さんの中には、一人暮らしをきっかけに、子供が犯罪に巻き込まれてしまうのではないかと心配する人がいます。
特に女性の親御さんほど、心配される確率は高くなると考えられます。
寂しいなど感情的な理由があるから
子供が一人暮らしを開始すると、子供に接する機会も減るため、寂しく思う親も多いことでしょう。
特にご兄弟がいない家庭や、片親のご家庭などでは、感情的な理由で一人暮らしを反対される可能性も高まるかもしれません。
社会人なのに一人暮らしを反対される理由は?
社会人であっても、親が一人暮らしに反対するケースは珍しくありません。
上記と同様の理由が関係するケースもありますが、明確な理由がない場合や、誠意を持ってきちんとフォローしているにもかかわらず反対される場合は「親が子離れできていない」可能性が考えられます。
このような場合は、より親御さんの気持ちに寄り添って、少し時間をかけて入念にフォローする必要があるでしょう。
親を説得するための方法
親御さんを説得するための方法は一つではありません。説得の際は感情的にならず、親御さんが感じている心配・不安を的確にフォローしてください。
ここからは、親を説得するための具体的な方法をご紹介します。
一人暮らしの理由やメリットを伝える
「自宅から通える距離の大学・職場だから、一人暮らしは不要では?」「自宅から通って、学業・仕事に専念してほしい」
親御さんの中には、このように考える人も少なくありません。
お金や手間をかけて、なぜあえて一人暮らししたいのか。その具体的な理由と、一人暮らしのメリットを伝えるようにしてください。
なお、一人暮らしのメリットには以下のようなものが考えられます。
- 自立できる
- 親のありがたみがわかる
- 金銭感覚が身につく
- 問題解決力が身につく
- 新しい交友関係を築くことができる
- 学業・仕事に没頭できる
- 経験値を上げることができる など
反対の理由に合わせてフォローする
親御さんを説得する際は、こちらの主張を通そうとするだけでなく、親御さんが反対する気持ちに寄り添ったフォローが必要です。
具体的な方法は、以下の通りです。
金銭的な心配へのフォロー
お子さんが学生の場合、特に金銭面を心配する親御さんは多いことでしょう。
社会人とは異なり、本業が仕事ではなく学業であり、親が金銭的にサポートしなければならないケースもあるからです。
金銭的な心配に対しては、節約やアルバイトなどを通じて、ある程度のお金を貯めておくことが おすすめです。
併せて、想定されるアルバイト収入や資質を具体的に示し、無理なく生活できることを伝えましょう。
親の目が届かないことへのフォロー
自分の目が届かないことを心配する親御さんに対しては、一人暮らし後も、定期的に連絡することを約束しましょう。
可能であれば「週末もしくは月末に帰宅する」「休日は家族と遊ぶ/食事する」などの約束も、大きな安心材料になります。
生活習慣・健康面へのフォロー
生活習慣や健康面を心配されている方は、この部分を親御さんに信頼されていない可能性があります。
普段から規則正しく健康的な生活を送っていると、親御さんの不安は軽減されます。
また食事の面で心配されている方は、料理にチャレンジし、ある程度自炊できるようになっておくのも良い方法です。
防犯面の不安へのフォロー
親御さんとの定期的な連絡を約束することはもちろん、賃貸物件選びも大きなポイントとなります。
具体的には、以下のようなポイントで物件を選ぶと良いでしょう。
- オートロックや監視カメラなど防犯対策のしっかりした物件
- カメラ付きインターホンがある物件
- 管理人が常駐する物件
- 信頼できる大家さんが同じアパート・マンションに住んでいる物件
- 女性専用のアパートマンション
- 女性専用のシェアハウス
- 犯罪件数・犯罪遭遇率の低いエリアの物件 など
寂しいなど感情的な理由へのフォロー
一人暮らしを認めてもらうためには、 親御さんに子離れの時間が必要と考えられます。
一人暮らしの前に、親御さんと過ごす時間を増やしたり、これまでの感謝の気持ちを伝える機会を作ると良いでしょう。
もちろん、一人暮らし後も、定期的に会ったり連絡することを約束しましょう。
賃貸物件を親と一緒に探す
賃貸物件を探すことで、親御さんは物件の環境や安全性を確認できます。
納得できる物件が見つかれば、親御さんも大きな安心感を得ることができるでしょう。
情報の共有や定期的な連絡を約束する
一人暮らしに際しては、情報を親御さんと共有し、定期的に連絡することを約束しましょう。
これは親御さんの安心感だけでなく、ご自身の防犯・見守り(連絡が繋がらず、すぐ異常に気づいてくれるなど)にもつながります。
第三者を交えて話す
どうしても親御さんと話がまとまらない場合は、共通の友人や親戚などの第三者に話を聞いてもらいます。
その上で、話し合いに同席してもらうのも有効です。
日頃から親とよくコミュニケーションを取っておく
一人暮らしを認めてもらえるかどうかは、 親御さんとの信頼関係が大きく影響します。
日頃から親御さんとよくコミュニケーションを取り、信頼関係を築いておくことで、気持ちを理解してもらいやすくなります。
まとめ
一人暮らしは、自立したい方にとって魅力的な選択肢です。
親御さんが反対するケースもありますが「言い負かす」「無理に一人暮らしを強行する」などは避け、きちんと説得した上で、自立への良き理解者・パートナーになってもらいましょう。
この記事を書いた人
宅地建物取引士、管理業務主任者、ファイナンシャルプランニング技能士、簿記、上級ウェブ解析士など様々な分野の資格を保有している編集部スタッフが「暮らし」に役立つ知っておきたい情報をお届けします。